全国鯉釣り協会の会員で作るコラム『@釣り』

 このページは、全国鯉釣り協会(略称、全鯉協)東日本ブロックから、『全国鯉釣り協会』会報の利用許諾(2次的創作・利用の黙示の許諾を含む)及び会員からの投稿記事を受けて作成しております。
 その他に、管理人独自の取材情報を基にしておりますのでご承知おきください。


出た〜怪物コクレン 142cm 45kg

全国鯉釣り協会 東日本ブロック

会長 坂入 一敏

 魚名は誰でもご承知ですがこれほどの巨大なコクレンの釣魚の姿を見たものはほとんどいない。
見ても養殖の小さいものや水族館や剥製くらいなものだ。天然の釣り上げたコクレンでこんなに大きなものはお目にかかれない大変貴重な資料である。
  

幻の巨大魚「コクレン」
幻の巨大魚「コクレン」
下の写真はハクレン(連魚/全鯉協2010年秋季大会にて撮影)です。
ハクレン(連魚)

          【HP管理人りよる加筆】(フリー百科事典/ウィキペディアより引用)
      『コクレン・ハクレンともに、コイ目コイ科アブラミス亜科に分類される中国原産の淡水魚。
      コクレンの外見はハクレンによく似るが、体色がハクレンは銀白色なのに対し、コクレンは
      全身に黒い雲状の斑紋が広がり、体色そのものもより黒っぽい。
      腹の部分の隆起縁(後で説明がある)が腹鰭(はらびれ)の位置よりも後の方に有る。
      ハクレンと同様プランクトン食であるが、植物性プランクトンではなく動物性プランクトンを
      主たる食物としている。』

 坂入が特徴を知って欲しいと、部分的にも撮影しました。
体重は45キロを計量するのがやっとでしたが実際はもっとあったようです。胴回り110cmは実寸でしたが実際に現物を見た感じではまさに「化け物」と言うにふさわしいほどの迫力がありました。
頭 頭
 口をあけた状態ですが坂入のグローブのような手と比較してもその大きさが分かると思います。全開すれば直径20センチは超える。
これだけの巨体が今後釣り上げられることは非常に少ないと思いますのでじっくりとご覧下さい。
口 腹
          【HP管理人りよる加筆】
※ ハクレンとコクレンの違い
 霞ヶ浦自然観察帳によれば、
 ○ ハクレン:体は著しく側扁して体高が高くなっています。腹部は肛門部から胸びれ基部までキール状で細くなっています。
   頭はやや大きく、目は下方に付き、側線は下がっています。体全体は銀白色で,頭をかくすとサケに似ています。
 □ コクレン:体形はハクレンと瓜二つであるが,頭がやや大きい,腹面のキール状が腹びれより後方に限られていること、
   体側に雲状の不規則な暗色班があることで区別されます。
ここに記載されているキール(隆起縁/突起線)とは、魚の体の断面を見たとき、腹部の下がトガッテいる様子をいう。
詳細が霞ヶ浦自然観察帳で紹介されていますので ハクレン コクレン にてご確認ください。
ヒレ ヒレ


●釣れた(確保)したときの状況など

 利根川下流、河口堰上流部で2009年12月12日PM3時頃、地元の釣り人が片付けて帰ろうと竿を手に持ったところ、スレで尾ビレ近くに掛けたそうです。
やっとの思いで引き寄せたのだが大きくて釣り人のタモアミには入らない。近くで釣りをしていた鯉釣り愛好家が大きなタモアミを持っていたのでランディングをサポートして取り上げた。釣った本人は魚は要らないとのことで仲間から連絡が入り、幻の巨大コクレンとの初対面が現実になった瞬間だった。
すぐにでも飛んで行きたかったが、時節柄 毎日忘年会の予約がいっぱいで仕事が忙しく、この日もどうにも手が離せなく、夜に出かけようとしたが遅くなってしまったので結局は翌朝に出かけた。
現地について早速、キープしてある魚を確認のために川岸に近づいてみると、その巨大なコクレンは大きなブイのウキが付いたロープによってキープされ、水中でその姿を惜しみなく坂入に見せつけるかのように、巨大な頭が(中国ではコクレンを大頭魚(ダイトウユィー)という)第一番に目に入ったその瞬間、鳥肌が立つような興奮さえ感じたものでした。
「これが夢にまで見た巨大コクレンか〜」しばらくの間、その姿の美しさに見入ってしまいました。

 「利根川河口堰ポイント
 その昔、30年くらい前の話で、坂入は当時初心者だった仲間たち他数人で栃木県の小山市から坂入のワゴン車に相乗りし片道距離120キロ以上を何度も通っていた場所なのである。
当時は河川敷まで車を乗り入れることが出来て非常に便利だったのだが、その後に建設省(現在の国土交通省)の河川敷乗り入れが厳しく(禁止)なってからは、ポイントまで釣り道具を持ち込まなければいけないためと、利根川下流域、新利根川、霞ヶ浦、北浦と開拓し大物が釣れたことも手伝って、足が遠のいてしまったものである。
当時は夜が良く釣れていたもので、冬季などは焚き火をしながら鈴の音のアタリを待つ釣り方でした。今のような無線のセンサーもなく、ひたすら鈴の音を頼りに釣っていたものです。
今にして思えば情緒さえ感じられる。また寝こんでしまえば当たっても掛かりに入られてしまうし、眠いのをひたすら我慢して耳を澄まして全神経を傾けていたものです。その頃の鯉釣り愛好家は金属音には非常に敏感になっていてすべての音が鈴の音に聞こえてしまったものでした。
当時はコクレンなるモノは知らなかったのです。ただ単にレンギョ(白蓮(ハクレン))はその頃から釣れていたが、、、対象魚は鯉が主だった!

 その後、と言っても25年位前だが、淡水の大物(鯉をはじめ、アオウオ、ソウギョ、ハクレン)を狙い続けてゆくうちにその幻といわれるコクレンの存在を知ったものです。
コクレンの情報はごく稀に聞く程度で、数えても数回程度だと思います。漁師のアミに掛かったとか、北浦の上流部で小型ながら釣れた。又は横利根川で良型がかなり昔釣れた話は数件あった。
しかし、狙って釣れるほどの絶対数がなく、お目にかかることはなく釣り上げる事など夢の世界だったが2009年にはここ利根川河口堰で10月にやはりスレで130センチ台が上がっていて、コクレンの桃源郷がここだったのかと、改めて確認することが出来たのは、私たち、愛好家にとっては言わば歴史に残るビッグニュースなのである。
そして今回の超大物コクレンとの出会いがそれを更に確実なものにしてくれた。アオウオにしてもここで165センチが釣れたとの情報もあり、坂入はこの話を聞いた瞬間に脳のチャンネルが変わって20年は若返ったような興奮を覚えたものでした。
「う〜ん、仕事もあるし〜、日曜日だけでは、、、何とかしたいし、、」新たな目標が出来た幸せ感を味わっている今日この頃です。「皆でチャレンジし、楽しみましょう!!!」


 コラム「@釣り」へ戻る   ページの初めに戻ります


HOMEへ戻る

『全国鯉釣り協会東日本ブロック』のPRを目的とする範囲で、東日本ブロックより会報等の利用による掲載の承諾を受けています。
 なお、協会会報等の掲載に際しては、翻案/改変せずに掲載することを基本としていますが、レイアウト上からの段落などの改変等がある場合もあります。
この点は、『全国鯉釣り協会東日本ブロック』のPRを目的とする範囲で著作権(財産権)、二次的著作物の創作・利用に関しても黙示の許諾を受けていると判断し行っているものです。